帯祝いの方法としきたり

「帯祝い」は、赤ちゃんが順調に発育し、流産の心配が少なくなる安定期・・妊娠5カ月目の戌の日に、「岩田帯」を巻く儀式です。この、岩田帯を巻いた妊婦さんと親族が神社に詣で、安産を祈願するのが一般的な形で、その後、内輪だけで祝宴を開くことが多く、親戚等へ妊娠を知らせる行事にもなっています。
現在では、両家の両親を交えて祝い膳を囲むなど「帯祝い」を簡単にすませることが多いようです。

帯祝いの「岩田帯」

岩田帯は妊婦さんが巻くさらしの布のことで、妊婦さんの実家から贈られます。 もともとは紅白の絹を二筋と白いさらし木綿一筋を贈り、紅白の絹布は、出産後に赤ちゃんの産着などにしていました。今では白いさらし木綿一筋を贈ります。主にこちらを儀式用に使い、ふだんは着用が簡単なガードルタイプのものや、伸縮性に優れた妊婦帯を使うことが多いようです。
岩田帯は病院などで巻き方を教わり、夫や実家の母、姑が妊婦さんに巻きます。地域によっては、子宝に恵まれた夫妻の妻に依頼して帯を巻いてもらうこともあるようです。

神社での祈祷と謝礼

帯祝いの日には、岩田帯を巻いて神社に参拝し安産を願います。または、岩田帯を持ち込んで安産祈願のおはらいを受け、家に帰ってそれを巻くという方法もあります。
いずれにしても、正式な安産祈祷を神主にお願いする場合は、祈祷料(初穂料)を用意します。目安は5,000円から10,000円です。
祈祷料は紅白蝶結び水引きの祝儀袋に入れ、「御初穂料」や「玉串料」「初穂料」「御礼」と表書きします。
社務所(受付)で祈祷料を支払う神社もあり、そのときは、祝儀袋は不要です。あらかじめ、祈祷をお願いする神社に確認しておくとよいでしょう。
帯祝いは、一般的には戌の日に行いますが忙しい現在では、戌の日にこだわらず、妊婦さんの体調や家族の都合なども考えて実施することが多くなっています。また妊婦さんが神社に参詣できない場合は、両親や代理の方が祈祷を受けても問題ありません。代理の方が祈祷を受ける際は、出産予定日や氏名、住所などを書きとめて持参しましょう。

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